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旧Belltone Audio Lab.

Belltone Audio Laboratory Twitter:@belltoneaudio ポータブルオーディオにまつわる日々

Astell & KernよりAKシリーズではないDAP 「KANN」 登場!129,980円~!気になるスペックは?

Astell & Kern KANN

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※2017/5/19に発売が決定。

 

Astell & Kernと言えばDAPの最先端を行くメーカーで価格も最先端を行くメーカーです。
最近だと小型のAK70が人気ですね。
そして今回AKの型番がつかない新モデルが登場しました。

以前にmoon audioからの案内メールが来たりしていましたが、今回海外で正式にお披露目となります。
海外では2017年5月頃の発売となるようです。
本体色はAstro SilverとEos Blueの二色。

 

■気になる価格は…

999ドルで国内価格は直販サイトでは129,980円。

 

■気になるスペック■

●AKM AK4490 DAC(シングル)
●内蔵アンプ ノーマル/ハイゲイン切り替えスイッチ
Phone Out
Normalアンバランス⇒2Vrms
Normalバランス⇒2Vrms
Highアンバランス⇒4Vrms
Highバランス⇒7Vrms

 

●S/N
Phone Out
Unbalance 110dB @ 1kHz 
Balance 109dB @ 1kHz 

Line Out
Unbalance 116dB @ 1kHz 
Balance 117dB @ 1kHz

 

●3.5mm 3極アンバランス
●2.5mm 4極バランス
アウトプットインピーダンス
PhoneOut 3.5mm (0.65ohm)
Balanced out 2.5mm (1.3ohm)
Line Out 3 5mm (1.9ohm)
Balanced out 2.5mm (5ohm)

 

●USB Type-C(転送充電&データ)
USBオーディオアウト&USB DACのためのマイクロUSB( PCM : Up to 32bit, 384kHz / DSD 2.8/5.6MHz )

 

●専用ライン出力(2.5mmバランス&3.5mmアンバランス)⇒ 2Vrms
●64ギガバイト内蔵フラッシュメモリ
●256ギガバイトまでのMicroSDカードをサポート
●512ギガバイトまでのフルサイズのSDカードをサポート
●Bluetooth V4.0 (A2DP, AVRCP) / aptX HDのサポート
●Wi-Fi 802.11 b/g/n (2.4GHz)
●4インチ WVGA 800×480 LCDタッチスクリーン
●長い電池寿命:6,200mAh 3.7Vリチウムポリマー(14時間再生)
●サイズ 71.23mm[W] x 115.8mm[H] x 25.6mm[D]
●重量 278.7g

 

●フォーマット WAV, FLAC, WMA, MP3, OGG, APE(Normal, High, Fast), AAC, ALAC, AIFF, DFF, DSF Sample rate PCM : 8kHz ? 384kHz (8/16/24/32bits per Sample) DSD Native: DSD64(1bit 2.8MHz), Stereo / DSD128(1bit 5.6MHz), Stereo/ DSD256 (1bit 11.2MHz),

 

●Clock Jitter 30ps(Typ)
●Reference Clock Jitter 200 Femto Seconds Built-in

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第一印象としては今までのAKシリーズより厚さを感じますね。
この厚さを隠すために台形ぽいデザインにしているようにも見えます。
その分、単体のAKシリーズDAPよりもアンプが良いのでしょうか?

 

あくまで公式スペック比ですが単体のDAPでありながらもかなりパワーのある仕様になっていますね。
THD、IMDやクロストークもなかなか優秀ですしDAP+ポタアンよりもサイズはコンパクトな気もします。
MicroSDだけではなく大容量のSDを使えるというのも個人的には嬉しいですね。
価格から考えても結構良い物になるのではないでしょうか?
aptX HDはすでに対応していますが新フォーマットのMQSにも対応していく意思があるようですし、最先端DAPメーカーとして今後も目を外せないのは間違いないでしょう。

■CEntrance DACport (ポータブルDAC) / B.A.L レビュー

CEntrance DACport

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知る人ぞ知るメーカーCEntranceのDACportのレビューです。

実はこのメーカーからは新しいDACportHDやDACportableがすでに発売されていてこのDACportは日本では2011年発売と新しいものではなかったのですが、今回あえてこの製品を選択しました。

CEntranceを知っているような人はMusic to Go!の佐々木さん経由という方が多いのではないでしょうか?私もそのクチですしこのメーカーの情報は国内ではとても少ないです。

CEntrance(セントランス)社は、2000年にマイケル・グッドマン氏によって米国シカゴにて設立され、最新の技術を用いた製品の開発を行ってきました。
同社は、Waves、Benchmark、LavryやMackieなど、オーディオ産業のリーディングカンパニー製品を共同開発してきたことで知られています。

この会社の製品で皆も知ってそうなものと言えば、Astell&KernのAK100, AK120系ドッキング専用でESS9018搭載ポタアンのGloveAudio A1で音が大変良いと評判ですがもCEntranceのマイケルが作った製品です。

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DACportは音楽の微妙なディテールを表現してくれる最高のステレオ96kHz/24bitのデジタルアナログコンバーター(DAC)です。
ポータブルDACだからと言って音質を犠牲にする必要はまったく無く、ClassAのヘッドホンアンプを採用。
また、接続は大変簡単で専用のドライバー、専用の電源アダプターは必要ありません。
PCと接続するだけで動作します。

デジタルオーディオ変換で最も重要なクロックの品質面では、DACportのJitterGuardクロック管理システムを採用したことにより、10ppm精度のミリタリースペッククロック発振器を使用。

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簡単に言えばWindowsでは24/96までドライバレスで使う事が可能でスペックはなかなか良い。
メーカーの公式スペックを見ても国内メーカーでは書いてないような部分も詳細に記載してありメーカーとしての自信を伺う事が出来ます。
前述のA1の評判とかを踏まえても良質な物を作るメーカー、日本ではあまり売れていないというのが私の印象です。

 

価格は結構移り変わりが激しいようで4.4万→6.2万→今は3万しない程度で購入可能です。

 

今回は職場のPCでドライバレス&アダプターレスで使えて音の良いものという選択基準だったのでAndroidで使えなかったとしてもまあいいかという気持ちで購入しました。

サイズとしては小さめのうまい棒という感じで一部ではチクワ扱いされているようです。

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確かにチクワっていますね、これは。

 

ポータブルDACと謳っているもののDACportにはバッテリーを搭載していないのでノートPCと一緒に持ち運んで使う用途に良いと思います。

 

デスクで使うには物理的に設置するスペースが必要になるので、私のように職場のPCで使うのならDragonflyとかUSBスティックタイプの方が変な目で見られる事はないでしょう。

ちなみにスマホでも使えればいいなと思って試してみましたが、Androidやiphone直では電力不足?で使う事が出来ませんでした。

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電源部が分岐しているケーブルを使ってモバイルバッテリー等で給電すれば動くとは思うのですが、その場合…
スマホ→USBケーブル(OTG)→
分岐1→USBケーブル→DACport
分岐2→モバイルバッテリー

とかハブを使うという形になってあまりモバイルしやすそうじゃないのでオススメできません。

 

結果、DACportは職場PC専用機となりました。
USBはDACport側はUSB-miniです。

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ちなみにこの製品はイヤホンよりもヘッドホンに主軸を置いた製品だからか出力は6.3mmの通常のフォーンアウトのみになっています。
金メッキ仕様のステレオミニ変換プラグが付属しているのでイヤホンで使う場合も困る事はありませんでしたが装着してみるとなんとなくVAPEにも見えなくもないです。

 

変換プラグでも音の変化があるのでロジウムメッキのものとかも試してみましたが純正の普通の変換プラグに落ち着きました。

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肝心の音はどうなのか?という点ですが、第一印象はとてもクリアーでパワーもあり余裕を感じる良い音というものでした。

 

小型スティック型USB-DACのAudioquest Dragonfly REDと比べてもそれは明らかでした。
Dragonfly REDでは歪みを感じ始める音量レベルでもまだまだクリアーで破綻のないサウンドが聴けます。
2.1VのDragonfly REDに対してDACportは4.4Vの出力レベルなので当然の事なのでしょう。
これなら1770PRO等の高Ωのヘッドホンでもきちんと鳴らせそうです。

 

イヤホンで使う場合の注意ですが、本体のVOLつまみの7時~8時あたりまではギャングエラーがあります。
かなり音量低めのゾーンなので普通に音楽を聴く場合に気になるわけではないのですがそのゾーンを使用する場合はPCを側のボリュームを下げるのが良いでしょう。

 

USBの給電は5Vなのですが内部で昇圧して18V(+/-9)で駆動しています。
一時間も使っていると本体が結構熱くなってきます。
A級動作なのでこちらも当然の事なのですが放熱用ヒートシンクでも置いておきたくなりますね。

 

最初は古い製品だからあんまり音が良くなかったらどうしよう…とか悩んでたりしましたが実際使ってみた感想としてはこの価格のポータブルDAC/ヘッドホンアンプとしてはかなり音質が良い、すごい良いと思いました。
ポタアンで比べるならmojoと同格かそれ以上のポタアン、ポータブルDACで言えばHerus+と同格かそれ以上のものと比べても遜色ないように私は感じました。

 

ただ今買うなら最新のDACportHDがオススメですね。職場のPCで使う=ドライバレスにこだわらないのでしたらより小型でDACはAK4490を搭載していてパワーはこちらの半分ですが値段も手頃です。

 

最新のDACportHDに電源が内蔵されて厚さも倍のDACportableという製品も出ているのですがこちらは350ドルくらいするのでスマホでも面倒なく使えるならこれを買うのもいいかと思い始めています。


■仕様
■デジタル スペック
サンプリングレート96kHz (Also: 44.1 kHz, 48kHz and 88.2kHz)
量子化ビット数24bit (Also supports 16-bit)
接続フォーマットUSB1.1 or 2.0,
伝送方式AdaptiWave CEntrance社独自の USB テクノロジー
内部クロック10 ppm 精度, 1 ps ジッター
コンパチビリティ Mac, windows, Linux

 

■アナログ スペック
周波数特性20Hz - 40kHz +/-0.2dB
ダイナミックレンジ113 dB, re +12 dBu, max gain
THD+N0.0018% / -95 dB (FS, 1kHz)
ノイズフロア 7μV RMS (A-weight), max gain
オーディオアウトプットStereo 1/4" headphone jack
ヘッドフォンアンプDirect Class A, no caps in the signal path
最大出力レベル4.4 V peak / +12 dBu
出力電力1.5W (total), drives 600 Ohm headphones
出力インピーダンス10 Ohm

入力電力USB-Mini
(no external power supply needed)
内部パワーサプライ±9V, super-clean, dual analog rails
寸法4.5" (11.4cm) L, 1" (2.5cm) W, 1" (2.5cm) H
重量72g

 

JH Audio 8ドライバ搭載 新ハイブリッドIEM Lora 登場!! CIEM&Universal

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JH Audioより初のハイブリッドIEMがカスタムとユニバーサルで登場しました。

気になるお値段はカスタムは1,745ドル。
ユニバーサルは1,599ドル。
日本円で考えるとなかなかのお値段になりそうですね。

 

■国内情報■

製品名:LOLA CUSTOM IN-EAR MONITOR
発売日:2017年5月下旬~6月下旬
定価:OPEN
想定市場価格(税別):21万円前後

製品名:LOLA UNIVERSAL IEM
発売日:2017年6月上旬~8月上旬
定価:OPEN
想定市場価格(税別):19万円前後

 

このイヤホンは2wayのカスタムIEMで低域x2BA 中域4.9mmダイナミックx2 高域x4BA
合計8ドライバーのハイブリッドとのこと。

 

新開発のD.O.M.E Technologyを搭載しています。
このD.O.M.E Technologyというのはこの向かい合った4.9mmx2のダイナミックドライバを使う際の位相補正バンドパスエンクロージャの事のようです。

 

音域担当は…
10Hz-200Hz デュアルBA
200Hz~3kHz デュアルダイナミック
3kHz~20kHz クアッドBA
という事になっているようです。
恐らく他にIEMに使われているようなJH独自発注のBAでしょう。

 

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上記の図で音導管を見ると3ボアで位相を整えるFreqphaseも搭載されていますね。
低域調整できるJH4pin式です。

JH可変抵抗つきのMoon Audioのケーブルが付属でプラスマイナス10dbか15dbの低音調整が可能とのこと。

 

■仕様
Frequency Response: 20Hz to 20kHz
Input Sensitivity: 105 @ 1mW
Impedance: 16 Ohms
Integrated 3-way Crossover
Triple Bore
Noise Isolation -26db
All-New Aluminum Billet Top Loading Carrying Case

 

ユニバーサルの仕様は上記同じ。
シリーズ分け的にはパフォーマンスシリーズになります。

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3Dプリントユニバーサルフィットシェル
JHA / Lolaのロゴとカスタムライティングストライクカーボンファイバーフェースプレート
フォームとシリコンのイヤーピースが各三種類付属

 

JH初のハイブリッドという事で期待も高まりますね。
肝心の音の方はまだわかりませんが新開発のテクノロジーの説明から察するに中域に焦点を当てたイヤホンのようです。

ボーカルを補完する特別なサウンドステージがあるというのはわかるのですが、説明にマーシャルの4x12キャビの話や58年製レスポールといった表現が出てくるあたりどんな音なのか予想がつきにくいです。
ハイブリッドによくありがちな低域はダイナミックというものではなく、中域がダイナミックx2なので斬新な気はします。

ただ私の知ってるハイブリッドは総じて音漏れしないものはないのでJHのこれがどうなのかも気になりますね。
見たところベントは確認できていません。

 

発売がいつになるのかはまだ決まっていませんが、正式登場はCanjamでお披露目となりそうです。
日本ではヘッドホン祭りかポタフェスでのお披露目となるでしょうがまだまだ先でしょうから待ち遠しいですね。