B.A.L

旧Belltone Audio Lab.

Belltone Audio Laboratory Twitter:@belltoneaudio ポータブルオーディオにまつわる日々

■茶楽音人 Chonmage3号 / B.A.L レビュー

移転しました。

茶楽音人 Chonmage3号

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Co-Donguri雫を愛用し始めてから気になっていたChonmage3号ですが、知人が譲ってくれるという事で入手しました。

初めて名前を見かけた時はちょんまげ!?何それ音いいの?状態でしたが、こどんぐりより音が良くて音漏れ対策もされているという事で欲しいなと思っていました。

ネットでの最安値は18000円ちょいで中古でもほとんど見かけないので話を頂いて即飛びつきました。

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装着感は通常の掛け方もSHURE掛けも出来るので私はSHURE掛けで使用しています。
Spinfitは私の耳では合わないので付属のコンプライT200を使用しました。
ちょうどSONYのトリプルコンフォートイヤーピースも入手したので真っ先に使いましたが、このイヤホンにはコンプライの方が合ってるように感じました。
再生はmojoとDragonfly Redです。

 

音の方はどんぐりシリーズ譲りの上から下まで綺麗に出る感じで、こどんぐりと比べるとより自然なバランスになっているように感じます。
バランスが良くて高音域が綺麗で低音は引き締まっているタイプです。
深い低音もきちんと出ていますが強くはありません。
コンプライ装着でローが足りないなと思ったらこのイヤホンはオススメできません。
JVCのFW01とかの方が合うと思います。
高音は他のどんぐりシリーズやこどんぐりと比べると控えめな気もします。

 

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音茶楽や茶楽音人のイヤホンはオープン型イヤホンの音場を目指しているのでどれも結構広めのサウンドステージなのですが、これはどちらかというと密閉型ヘッドホンの音場に近いように感じました。
あくまで音茶楽・茶楽音人比なので通常のカナル型イヤホンと比べて遜色はありません。
ベントは微かに空いていますがA.I.R機構を採用しているからか音漏れは全然ありません。

 

このケーブルによるクロストークは少な目で実用上問題ないレベルだと思います。
音の奥行きも充分感じる事が出来ます。
ダイナミックの中では中と言ったところでしょうか。
広いLRとセンターの奥行から生まれている独特の音場があるようにも感じるので実際に聴いてみて感じてほしいです。

 

最近だと同じ茶楽音人からどんぐり鐘のリケーブルモデルが出ましたが人によっては音的にはこちらの方が好きなのでは?優劣には差がないと思います。

 

JPOPS、ロック、ジャズ、サイケ、アニソン、ハードコアどんなジャンルでもいい感じで鳴らしてくれる優秀なイヤホンで個人的には大ヒットなイヤホンですね。
最近は高級路線のダイナミックも増えてきていますが、この価格でこの音ならすごい惚れ込んだものがなければじゅうぶん満足できるイヤホンだと思います。

 

ここから更に音茶楽・茶楽音人にはまっていきそうで財布が不安です。

 

 

■スペック■
エレメント Φ10mm ダイナミック型
音響方式 トルネード・ターボ・エアー方式、密閉型
出力音圧レベル 106 dBSPL /mW
周波数特性 5 Hz ~ 40 kHz(ハイレゾ対応)
最大入力 200 mW
インピーダンス 18 Ω
質量 約15 g
プラグ Φ3.5 mm 金メッキステレオミニプラグ
コード長 1.2 m(Y型)
付属品 シリコン製イヤーチップ SpinFit S/M/Lサイズ (Mサイズは本体に装着)、Complyイヤーチップ T-200Mサイズ、L型接続コード、収納缶、クロス、取扱説明書兼保証書
Featuring Comply? Foam Tips

原産国 タイ
*仕様及び外観は改良等の為、予告無く変更する場合があります。

 

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■トルネード・ターボ・エアー機構 初搭載
トルネード・イコライザー方式(*1)アコースティック・ターボ回路に加え、新開発エアー機構搭載で高密閉、高遮音性を実現! エアー機構 A.I.R.機構は Acoustic internal-pressure regulator の略です。エレメント前後の空間を音響抵抗でつなぎ、背面の音を2重のハイカットフィルターを通し排気する事により、高音域の音漏れ量を著しく低減。また、周囲の音も2重フィルターの効果で効率よく抑制。高密閉、高遮音性能を高い次元で実現。

トルネード・イコライザーにより外耳道閉管共振による音圧のピークを改善。

アコースティックターボ回路によりf0(最低共振周波数)を下げる事に成功、周波数が高くなるほど軽くなる等価振動系重量により全帯域を高感度で再生。


※1 トルネード・イコライザー方式は音茶楽株式会社の特許技術です。
(日本:特許第4681698号、米国:特許第8885865号、欧州:特許第2461602号)

エアー機構:A.I.R.機構はAcoustic internal-pressure regulatorの略です。(特許取得)

 

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■A.I.R.機構
ダイナミック型ユニットは前面及び後面の密閉度を高めると、振動板への負荷が増し、最低共振周波数foが上昇してしまう欠点が有りました。また筐体内部の音の反響が増大し音の拡がりが損なわれます。

A.I.R.機構はユニットの前後面をつなぐ音響抵抗Ma,Ra,ユニット裏の第1キャビティCb,ユニット裏のキャビティCbと更に外側の第2キャビティCcをつなぐ細管Mbと第2キャビティCcと外気をつなぐ細管Mcで構成されています。
左下図はA.I.R.機構の等価回路です。

A.I.R.機構ではユニット前後の空間を音響抵抗Ra,Maでつなぐ事でダイナミック型ユニットの背圧を低減し最低共振周波数foの上昇や筐体内部の反響の増大を防止する事に成功しました。

またユニット背面の音を2重のハイカットフィルターCb+Mb,Cc+Mcを構成し排気する事により、高音域の音漏れ量を著しく低減しつつ必要な重低音域をコントロールしています。
同時に外部からの音の侵入もこの2重のハイカットフィルターにより著しく低減します。

またエアー機構は弊社の音響技術、トルネード・イコライザー方式、アコースティック・ターボ回路と統合しトルネード・ターボ・エアー機構として搭載する事で今まで困難だったオープンエア型の音の拡がりと高密閉、高遮音性能を両立する事に成功致しました。

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