■JH Audio JH13V2 PRO UNIVERSAL IEM /B.A.L レビュー
移転しました。
JH Audio JH13V2 PRO UNIVERSAL IEM
JHの新ユニバーサルシリーズの中からJH13V2 PRO UNIVERSAL IEM の登場です。
Performance Seriesというのはコストパフォーマンスの事であり例えばライブにゲストボーカルが参加した時やメインのカスタムが故障した時のサブとしてのイヤーモニターとしての使用を想定したパフォーマンスシリーズという事のようです。
以前ヘッドホン祭りか何かでj-phonicの人も同じような用途を想定しているイヤホンというような的な事を言っていましたしそういうニーズはあるのでしょう。
JH13V2 PROは旧JH13 PROから新しいバランスド・アーマチュア型ドライバーとクロスオーバー技術を採用した事でアップグレードを行ったモデルになります。
ドライバー数は8ドライバーでスチール製の音導管を採用&Moon Audio社の高品質IEMケーブルを付属し、音の再現性、ディテール感など全てをより良いものに作り変えています。
このシリーズはどれも同じ装着感でノズルの部分は、長さや角度が調整されたことで、より耳に収めやすい型状になったとの事。
JHの製品はイヤーピースで耳穴の蓋をするというよりカナルを思いっきり突っ込んでイヤーピースでその周囲を塞ぐというタイプのイヤホンなので長時間使っていると耳が痛くなってくるので注意です。
独自のミニクワッド ドライバーを採用したことによる高域の特性を改善とかJH4pinによるベースダイアルで低域を独立して調整可能とか色々と「売り」はあるのですが、Freqphase採用での位相の整ったサウンドはJHならではのサウンドであり音響としての基本中の基本な部分なのでJHのサウンドは好き嫌いはあっても当たり外れはないというのが私の見解です。
JH13V2 PROのサウンドとしてはモニター系の硬質でソリッドなサウンドです。
好き嫌いの別れるサウンドかもしれません。
モニター系といいつつも全然モニターではないようなイヤホンも多いですから本当にモニター系の音が好きな人は手放す事の出来ない音だと思いますがリスニング系のイヤホンが大好きな人からすればこのイヤホン嫌いとなりそうです。
この曇りのないサウンドのイヤホンはなかなか耳にする機会のないタイプの物です。
28Ωですが112dBの感度なので音量はとりやすい方です。
後述しますが、音量はとりやすいけど鳴らしにくいイヤホンだなと感じました。
ベースダイアルは0のままでも必要な低音は出ています0~5の間で好みに調整していくのがいいのではないでしょうか。6~あげていくとサウンドバランスが飽和していく感覚になります。
JH13V2 PRO、JH16V2 PRO、RoxanneとPERFORMANCE SERIESの中で比較した場合、一番汎用性が強いのはJH16V2 PROでRoxanneと13V2 PROはベースダイヤルは0のままでも充分だと私は感じました。
この3つの中では13V2 PROはちょっとハイが強いように感じるかもしれません。
マスタリングで結構潰して音圧を稼いでいるような音源なんかではそのダメな部分がはっきりとわかるイヤホンですね。
ハイが強いかハイは強いけどバランスが良いイヤホンかというのはいわゆる「上流」によってかなり変わってきます。スマホ直やDAP直、ポタアン接続で具合が変わります。
スマホ直だとボリューム6割程度から歪み始めるのですが(アンプの限界)JH13V2 PRO の場合ハイがその影響を受けやすくシンバルやハットの音が耳に痛いという状況になりがちです。
ボリュームを5割以下にすればそれはなくなりますが、そうすると今度は音量が物足りないという事に…
DP-X1直やDragonflyRED接続の場合でもそれは変わりませんでした(程度に差はあります)
なので最初はこれはこういうハイが大きめなイヤホンなんだなと誤解していたのですが、先日DACportを購入して職場のPC→DACportと接続して使ってみると音量をあげてもハイの耳障りな部分がかなり減っていました。
DACportはああ見えてパワーはある方なのでその為だと思います。
音源自体のマスタリングによる潰れがあるものはそこは変わっていませんでしたがそれは音源の問題なので致し方ない部分ですね。
そこを除いて考えるとむしろとてもバランスが良くてすごい良いイヤホンだと感じます。
ただ扱い方が難しいので誰にでもオススメできるイヤホンというわけではありません。
わかりやすさで言えばRoxanneをオススメします。
実は同時期にAngie2も入手して使っていましたが、JH13V2 PROに乗り換えるくらい私には良い物でした。
JH13V2 PRO UNIVERSAL IEM
ドライバー構成 8 ドライバー
Low x 2, Mid x 2, High x 4
クロスオーバー 3ウェイ・クロスオーバー
採用独自技術 soundrIVe Technology
Triple Bore with FreqPhase Steel Tube Waveguide
周波数特性 10Hz - 20kHz
入力感度 112dB
インピーダンス 28Ω
遮音性 -26dB
入力端子 3.5mm ミニ端子